■「防火区画」のWEB講義
この項目を学習される前に,あらかじめこの項目で学習する内容の概略についてご説明しておきましょう.(既に学習が完了されている場合には,復習として活用して下さい.)
まず,「防火区画とはなんぞや?」という話からご説明します.前回,学習した「防火地域」という規定が,外部からの建物への延焼を防ぐ(=隣の建物に火災が起きた際に,自分の建物に延焼されても耐えることができる)ための話であるとしたら,今回学習する「防火区画」の規定は,「自分の建物内で起きた火災が,建物内の他の部分に延焼していく(=燃え広がっていく)ことを防ぐための規定である」とイメージして下さい.たとえば,自分の建物内のあるフロア(階)を,Aブロック,Bブロック,Cブロックと3つのブロックに区画したとしましょう.その場合,Aブロック内で火災が発生したとしても,区画しておけば,B,Cブロックに延焼することを防ぐことができます.これが,「防火区画」についての基本的な概念となります.
次に,防火区画の種類について,区画の仕方(=ブロック分けの仕方)によって,次の4種類に分けられます.
1.面積区画 (1項,2項,3項) → 所定の面積ごとに区画
2.高層区画 (5項,6項,7項) → 高層階について区画
3.たて穴区画 (9項) → 階段や吹抜け等の部分と他の部分とを区画
4.異種用途区画 (12項,13項) → 建物内の用途が異なる場合に区画
尚,オマケみたいなもので「無窓居室の防火区画」という規定もあります.
さて,実務でも「防火区画といえば令112条」と即答できるようになっておくと便利です.また,学科試験対策においては,それぞの区画に関する規定が,112条の何項に規定されているのかを暗記しておくと,これまた非常に便利です.法令集を確認する手間もかかりませんので,時間短縮にも有効です.
それでは ,区画の仕方についてご説明します.これも暗記しておいて下さい.後ほど合格物語に収録されている過去問題を解き進めていくうちに自然と定着することでしょう.
1.面積区画
準耐火構造(1時間イ準耐基準)の壁・床又は特定防火設備
2.高層区画
耐火構造の壁・床又は防火設備(緩和の場合は,特定防火設備)
3.たて穴区画
準耐火構造の壁・床又は防火設備
4.異種用途区画
準耐火構造(1時間イ準耐基準)の壁・床又は特定防火設備(13項適用の場合)
準耐火構造の壁・床又は防火設備(12項適用の場合)
ここで,準耐火建築物について復習しておきましょう.準耐火建築物には次の4種類が存在します.これもきちんと暗記しておいて下さい.この内容を理解できているかどうかによって法規科目の理解度に大きく影響します.
準耐火建築物の種類(もくじ番号10.耐火構造等にあるコード04063の解説参照)
1.1時間耐火のイ準耐
2.45分耐火のイ準耐
3.不燃ロ準耐
4.外壁耐火のロ準耐
準耐火建築物のうち, 「1.一時間耐火のイ準耐」と「3.不燃ロ準耐」は,耐火性能が高く,「2.45分耐火のイ準耐」と「4.外壁耐火のロ準耐」は,耐火性能が低い準耐火建築物であると便宜上覚えておいて下さい.こう理解しておけば,面積区画の2項,3項の分類が条文から読めるはずです.また問題コード10055の解説も理解しやすくなるでしょう.
最後に,問題コード10054にある「接壁」について補足説明しておきます.この接壁とは,次のようなイメージです.
上図のように,せっかく防火区画をしても建物の外から開口部等を通じて火が廻り込んでしまえば,区画した意味がなくなってしまうため「接壁」を設けるわけです.これは,製図試験においても学習する話でもあります.以上,
上記の内容を踏まえた上で, いつも通り原文が掲載されている問題の解説部分を読み進めて下さい.解説で原文の意味や内容を漠然と理解してから,原文そのものをチェックしていきましょう.
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